Sunday, May 29, 2011

H22年度 2兆1千億円の地方交付税交付金の行方


地方交付税の行方を見る前に、基本的な日本の県別状況として左に都道府県別の人口をみてみます。

相変わらず東京への一極集中が見られます。東京都だけで日本の全人口の10%にのぼる人が住んでいます。

又は、東京圏(東京、神奈川千葉、埼玉)でみると28%にもなります。

これらが、日本の国土の非常に狭い面積しか占めていないことを考えると、異常な人口集中であることがわかります。
面積比で、東京の日本全土に占める割合は、0.3%。
東京圏で、たった3.6%でしかありません。

ただ、あまり人口集中の問題をここで論じたくないので、次の統計に。(面白いURLは、http://rnk.uub.jp/rnk/prnk.cgi?T=p


次に、H22年度の地方交付税交付金の県別交付先をみてみます。

H22年度の地方交付税交付金の総額は、2兆1千5百億円でした。

交付された金額の絶対額が多いのは
北海道、兵庫県、大阪府の順でしたが、ここでは1人当たりの都道府県に交付される金額の多寡をみてみます。

すると、
1位 島根県 59.328円/人
2位 高知県 53,506円/人
3位 鳥取県 49,850円/人
4位 徳島県 44,620円/人
5位 秋田県 43,660円/人

逆に交付額が少ないのは
1位 東京都      0円/人
2位 愛知県   1,462円/人
                         3位 神奈川県   1,513円/人
                         4位 千葉県      6,766円/人
                         5位 埼玉県     6,847円/人

となっています。

では、地方交付税交付金とは何か、
総務省のHPから、そのまま転記しますと、

性 格



地方交付税は、本来地方の税収入とすべきであるが、団体間の財源の不均衡を調整し、すべての地方団体が一定の水準を維持しうるよう財源を保障する見地から、国税として国が代わって徴収し、一定の合理的な基準によって再配分する、いわば「国が地方に代わって徴収する地方税」 (固有財源)という性格をもっています。

総 額



地方交付税の総額は、所得税・酒税の32%、法人税の34%(平成19年度から)、消費税の29.5%(平成9年度から)、たばこ税の25%とされています(地方交付税法第6条)。
とあります。

国が、豊かな人又は法人から税を一回あつめて、地域間の不均衡を解消するために設けられている制度ですから、東京や、愛知、神奈川、千葉、埼玉の人にとって搾取的に写るのも、無理はありません。

問題は、交付税をもらう自治体の順位が、極めて固定的で、一向に改善されないことでしょう。
大阪府の橋本知事が、平井鳥取県知事に「県議会議員の数を減らしたらいかがか?」と投げかけた問題は、「よけいなお世話」ではなく、平井知事は、国民に対してしっかりと説明をしなければならない問題でしょう。

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