最も被害の大きかった東北3県、岩手、宮城、福島。予算もつき、これから正に仮設住宅の建設などが開始され、復興に向けて踏み出す事になる。
こういった時に、重要になってくるのが、県知事のリーダーシップである。各被災市町村の状況を的確に把握し、国とのパイプ役になって、地域復興を確実に実現していかなくてはならない。また一方で、単に元あった状況に戻すだけではなく、将来を見据えて地域社会が持続的に発展できるような枠組みも作り直さなくてはいけない。(3県とも、県外流出人口が超過している県なのだから、もとに戻すだけでは、持続的発展は望めない)
本当の意味で、将来も永続可能な地域社会を構築する為には、時に、単に震災前の状況に戻りたいと思う被災された人たちを説得しなければならない場面も出てくるであろう。
重要な立場になるが、どういった人が現職なのか、ここで少しだけ見ておくことにしたい。
1.岩手県知事(1期目)
氏名:達増 卓也 47才(1964年6月生まれ)
略歴:岩手県盛岡市出身
1988年 東京大学法学部卒後、外務省入省
1996年 衆議院議員当選
2008年 岩手県知事就任
人口:過去5年間 毎年1万人の県人口が減っている。内訳は
自然減(死亡数-出生数)で約5,000人/年 減少
転出入(転入数-転出数)で約5,000人/年 減少
国勢調査によるとH17年の県総人口は138万5,041人なので、
過去5年間の結果、震災前県総人口は135万人程度になっていると思われる。
2.宮城県知事(2期目)
氏名:村井 嘉浩 50才(1960年8月生まれ)
略歴:大阪府豊中市 出身
1984年 防衛大学卒業、同年9月より
東北方面航空隊(仙台市・霞目駐屯地)に着任
1992年 松下政経入塾
1995年 宮城県議会 議員
2005年 宮城県知事就任
人口:2005年 2,360,218人
2006年 2,354,992人
2007年 2,348,999人
2008年 2,343,767人
2009年 2,340,029人
毎年 3,000人~5,000人の範囲で人口が減少している。
2010年~2011年の調査では、2,000人が転出超(転出数ー転入数)
となっている。
3.福島県知事(2期目)
指名:佐藤 雄平 63才(1947年12月生まれ)
略歴:福島県南会津郡 出身
神奈川大学卒業後、叔父にあたる渡部恒三衆議院議員(のち衆議院副議長)の秘書
1998年 参議院議員 当選
2006年 福島県知事就任
人口:2005年 2,091,319人
2006年 2,080,186人
2007年 2,068,352人
2008年 2,055,496人
2009年 2,042,816人
毎年 11,000人~12,000人の範囲で人口が減少している。
この内、県外転出入による人口増減は、
2004年、2005年が6,000人減 2006年が7,000人、2007年、2008年が8,000人減
となり、県外に移転する人が超過することによる人口減が増加する傾向にある。
今のところ、知事就任以降、県内産業を豊かにし県民人口を増加させることができた知事は一人もいないが、未曽有の危機からの復興を目指して、彼らのリーダーシップに注目していきたい。
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