Tuesday, May 24, 2011

復興に向けた一歩には共通のビジョンを - 米国ボストンをモデルに

5月23日福島県で「県地域経済対策連絡会議」が開かれた。今後の復興にむけて様々な意見を集めて、今後の復興ビジョンへと集約していく一歩となるようです。

今回の災害はよく阪神淡路大震災と比較されますが、実は決定的に違うところがあります。
それは「阪神淡路大震災」で被災した神戸市、芦屋市、明石市ではしっかりとした経済基盤があって、復興に際しては、兎に角、早く元に戻せば再び成長にのれる、という確固たる道筋が見えていたことです。

ところが、今回の東北地方大震災で大きな被害を受けた三県(福島、宮城、岩手)は、依るべき大きな基幹産業がなく、震災の前から経済の自立、人口減少に悩んでいる地域でした。
(それをいうと、大都市圏以外の殆どの地方が同じ状況ですが。詳細、5月6日の記事を)

ですから、今後の復興に向けて、多額の税金をつぎ込む以上、ぜひ、日本の将来を担うような地域の基盤を確立できるような復興をしてもらいたいと思っています。
(被災されて苦労されているのですから、皆がうらやむような暮らしを是非、構築して頂きたいと思います。)

これから復興に向けて様々な意見がでてくると思いますが、一つの参考になるのでは、と思われるのが、メジャーリーガーの松坂、岡島が所属するボストン・レッドソックスが本拠地とする米国ボストン市です。

とても美しく、歴史のある街である事はもちろん、なんと言っても、この米国不況の中でも
市政は上手くいっていて、人口も
 1980年 562,994人
 1990年 574,283人
 2000年 589,141人
 2010年 617,594人
と増加しています。

ボストン市には、美しいチャールス河を中心に、MIT(マサチューセッツ工科大学)やHarvard大学、Boston大学等、多数の学術機関があります。又、同市に本社を置く有数の金融機関も多く、市の財政基盤を支えています。 それ以外にも、漁業や観光事業もあり、バラエティー豊かな産業構造になっています。

気候的にも東北地方にも非常によく似ている、歴史と現在が上手に共存しているボストン市を、復興に際して研究してみる価値は、充分あるでしょう。

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