非常に不毛であった今回の不信任案騒動だが、何か悪い事があった時に、「Let's look at the bright side.」と良く言うではありませんか。
今回の明かり材料といえば、鳩山元総理が総理大臣を止めていて本当に良かった、という事が、再認識された事ですね。
宇宙人とよばれて、「常人では理解できない人」のレッテルを貼られ、自身も一度は政界引退を表明した人だが、未だに民主党内では重みがあるらしく、今回も重要な役割を演じた。
2日に首相官邸を訪問した、鳩山氏は「総理から(自主的な)早期退陣を確約いただいた」と、
党を割るべきか否かで揺れていた民主党議員は、この鳩山元首相の発表をきき、一気に、不信任案に賛成しない流に決まった。(この会談の内容さえ詳細に知らされなかった小沢元代表は、激怒した、と伝えられる)
菅総理は、2日昼間の代議士会では、この事に一切触れなかったが、鳩山氏との会談の結果、首相の早期退陣は確約されたと信じた民主党議員は、不信任案に賛成することなく、不信任案は否決されることとなった。
ところが、否決されるや、菅総理は「退陣は一定の目途がついたら」という事で、一向にいつ退陣するのかを明らかにしなくなり、これに鳩山元総理は、「(口約束でも)約束された事をまもらないなら、ペテン師でゆるされない。 早期に退陣しないのであれば、不信任案に賛成すべきであった」とかなり憤りながら、発言している。
反故にされかねない口約束のような曖昧な状況のままでも、約束されたものとして、皆を導き、後で「守らないのはペテン師」などと言って非難する。
民主党内でも「鳩山 伝書鳩にメッセージの伝言を頼むと、いつも違うものを持ってくる」と非難が湧き上がっている、と伝えられている。
この人の信奉する「信義、友愛」が、このような脇の甘い政治折衝になるのだと思うが、これが、虚実混沌とする外交の責任者でもある総理大臣だったら、どんな国難を招いたかと思うとぞっとする。 本当に止めてもらっていてよかった。
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